引越しで荷物を傷つけられた!保険で補償してもらえるってホント?
多くの荷物を運ぶ引っ越しでは、どんなことが起こるかわかりません。引っ越し業者もプロではありますが、人間なので失敗してしまうこともあります。その中でも、荷物を傷つけられてしまうということは意外とあることです。そこで今回は、引っ越しで荷物を傷けられてしまったときの対応について解説します。
荷物の破損や紛失が起こったら?
引っ越しの作業中に、スタッフが荷物を壊してしまったり、失くしてしまったりすることがまれにあります。きちんとした教育を受けたスタッフであれば、そのようなことは依頼主に自己申告し、謝罪してくるはずです。しかし中には、怒られることを恐れて、その事実を隠そうとするスタッフもいます。
そのため、引っ越しが終わったら、荷物が傷つけられていないか、なくなった荷物はないか確認しましょう。また荷物だけでなく、家の床や壁も傷ついていないかチェックが必要です。もし傷に気づいたら、速やかに引っ越し業者に連絡をしましょう。
運送業者貨物賠償責任保険とは
引っ越し業者のほとんどが、お客様の家や荷物を傷つけてしまったときに備えて、運送業者貨物賠償責任保険に入っています。この保険は、引っ越し業者を含む運送業者が対象で、貨物の運搬中に起きた事故を補償してくれます。運送業者が対象のため、引っ越しの依頼主が保険料を負担する必要はありません。
万が一引っ越し作業の途中でスタッフが荷物を壊してしまったり、失くしてしまったりした場合は、この保険が適用されます。限度額は保険会社や引っ越し業者によって異なりますが、1,000万円と設定している引っ越し業者が多いです。
■補償対象は業者によって異なる
運送業者貨物賠償責任保険に入っているからといって、引っ越し作業中に起きたすべてのトラブルを補償してくれるわけではありません。この保険は、火災、爆発、トラックなどの事故によって起きた損害、盗難、荷物の紛失などを補償するタイプや、さらに幅広い事故に対応したタイプなど、さまざまな種類があります。そのため、引っ越しを頼む業者が入っている保険はどこまで補償してくれるか、事前に確認しておきましょう。
■運送業者貨物賠償責任保険の対象外の荷物
引っ越し業者が運送業者貨物賠償責任保険に入っていても、補償できない荷物があります。それは、宝石や貴金属、現金、有価証券、美術品や骨董品、そのほか公序良俗に反するものです。このような荷物は、補償できないだけでなく、引っ越し業者も運んでくれない荷物となっています。これらの荷物がある場合は、自己管理のもとで新居まで運びましょう。
■運送業者貨物賠償責任保険は建物を補償してくれない
運送業者貨物賠償責任保険は、引っ越しで運ぶ荷物に対する保険です。そのため、家を傷つけてしまった場合は補償の対象外となります。もしも引っ越し業者による過失で家に傷がついた場合、引っ越し業者が直接対応してくれることが多いです。引っ越し後に家に傷がついていることがわかったら、傷がついた場所の写真を撮影し、早めに引っ越し業者に連絡をしましょう。
保険を使いたがらない業者もいる!?
引っ越しを頼む業者が運送業者貨物賠償責任保険に入っていれば、安心して引っ越しができますよね。しかし、実際に何らかのトラブルが起きて賠償責任が生じたとき、保険を使いたがらない引っ越し業者がまれにいます。それは、保険を使ってしまうと、翌年引っ越し業者が保険会社に支払う保険料が上がってしまうからです。そのようなズルい引っ越し業者は避けたいですよね。
しかし、実際にトラブルが起きない限り、保険をきちんと使ってくれるかどうかはわかりません。そのため、事前に口コミなどを調べて、きちんと保険で対応してくれる業者かどうか調べておきましょう。
心配なときは引越荷物運送保険に加入すると安心
引っ越しで運ぶ家財道具に高価なものがあるなどで、引っ越し作業中のトラブルが心配という場合、依頼主が引越荷物運送保険に入るという方法もあります。万が一トラブルが起きて荷物が傷つき、さらに運送業者貨物賠償責任保険利かなかったときに使うことができます。
ただし、この保険も、入る保険によって補償の対象範囲や限度額が異なるようです。一般的には、限度額は数百万円から1,000万円に設定されていることが多いです。また、この保険に入るときは、免責金額の設定も重要なポイントになります。免責金額によっても保険料が異なるため、引っ越しで運ぶ荷物の内容に合わせて保険の加入を検討しましょう。
引っ越しで荷物を傷つけられてしまったときの保険についてお伝えしました。引っ越しは、新生活のスタートにもなり、ワクワクするものですよね。そんな引っ越しで荷物が傷つけられてしまっては、よいスタートを切れなくなってしまいます。そのため、引っ越し業者を選ぶときは、きちんと運送業者貨物賠償責任保険に入っている業者を選びましょう。また運ぶ荷物によっては、引越荷物運送保険へ入っておくと安心です。